01

こどもの育ちを見つめる視点

10の姿から考える、こどもたちの育ちの姿

講師:樋口正春 / 全10回・各40分 / 5月配信開始

私たちは、こどもの育ちをどのように見ているでしょうか? 保育3法で示された「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」には、こどもの育ちの方向性が示されています。ある園長は保育目標に「自死をしないこどもを育てる」とおっしゃっていました。私は深く共感をすると同時に、そのために日々の保育実践には何が必要なのか?と改めて考えさせられました。

 

10の姿には、今を喜びをもって生きるために、そして、世界が今直面している貧困や格差、環境破壊など複雑な現代を生きるために必要な力が想定されています。そして、私たちは、日々の保育の中でその力を養い育てることを目指しています。私たちは、どのように「こどもの育ちの姿」を見て、関わっているのでしょうか。本講座では、樋口正春氏を講師に招き、保育3法の「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」を軸に、保育が向かう方向、そして具体的な実践から学びます。

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​樋口 正春(ひぐち まさはる)

保育創造セミナー代表。(福)高洲福祉会まどか保育園、石神井町さくら保育園理事長。全国でセミナーを主催しつつドイツでの海外研修を30年以上続け、全国の保育現場で講演を続けている。著書は『保育と環境』『根っこを育てる乳児保育』(ちゃいるどネット大阪)、『絵本から広がる遊びの世界』(風鳴社)。

※ 本講座は、当初予定していた講座内容の順番に変動がございます。全10回は変わらず、どこかの回で「10の姿」2項目分を合わせてお話していただきます。確定次第、サイト内でお知らせいたします。

講座
内容
配信日
01 幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿
10の姿についての導入
5月25日
02 自然との関わり・生命尊重
6月22日
03 健康な心と体
7月27日
04 自立心
8月24日
05 協同性
9月28日
06 道徳性・規範意識の芽生え
10月26日
07 社会生活との関わり
11月23日
08 思考力の芽生え
12月28日
09 数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚
1月25日
10 言葉による伝え合い
2月23日
11 豊かな感性と表現
 

乳児のための生活環境をつくる

02

一人一人に必要な環境を援助するために

講師:増山由香里 / 全10回・各40分 / 4月配信開始

乳児との関わり方を一つひとつ紐解きながら、乳児が自分自身の力と気持ちを使って、主体的に生活するために必要な方法や視点をお伝えします。乳児期に獲得する力は、その人の生涯の土台になる大切な力になります。それでいて、その重大さに気がつかない見えにくい部分も多く、保育者の理解と関わりが重要なのです。

 

乳児は生まれてから、自分自身の生活リズム、また、家庭や園での生活リズムを基盤に成長していきます。園では、乳児と家庭のリズムを掴みながら、一人ひとりに必要な環境を整え援助しながら、乳児のための生活環境をつくっていきます。

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​増山 由香里(ますやま ゆかり)

藤女子短期大学卒業後、幼稚園に勤務。その後、ドイツにてシュタイナー幼稚園等で実習。帰国後、保育園勤務を経て北海道大学大学院修士課程修了。現在、札幌国際大学准教授。現場に近い立場で、研究や講演をしてくださいます。著書は『具材』(庭プレス)、共著『発達と育ちの心理学』(萌文書林)。

講座
内容
配信日
01 3歳までに獲得していく力
誰かと何かをする、相手の気持ちを知る / 自分の気持ちを人に伝える、人の話を聞く / 自立しながら、日々の生活を楽しむ
4月6日
02 こどもと生活をつくる視点
乳児の生活リズムから日課をつくる / やリたいことができる生活と秩序 / 個別の関わりから、小さな集団へ
5月4日
03 身辺自立①
食事をする、行為の獲得 / 楽しく食べる、そのための技術やマナー / 食器や道具の考え方
6月1日
04 身辺自立②
着脱の道筋と援助について / 排泄の援助とその意義
7月6日
05 乳児と暮らしやすい環境をつくる①
秩序や考え方の視点 / 生活しやすい動線を考える / 保育者も過ごしやすいという視点
8月3日
06 乳児と暮らしやすい環境をつくる②
身の回りの季節や自然を楽しむ / 園庭や散歩などの戸外活動
9月7日
07 乳児の遊びを知る①
身体を動かし自分に気が付く / 人との関わりの心地よさを知る / 応答的な言葉がけ
10月5日
08 乳児の遊びを知る②
身の回りの性質や仕組みに気が付く / 法則性を繰り返し楽しむ / やりたいことがわかる
11月2日
09 乳児の遊びを知る③
模倣する、見立てる / イメージを表現する / 気持ちを伝え合う
12月7日
10 こどもの気持ちを育てる保育
乳児の主体性って? / 赤ちゃんの気持ちを見る / 一緒に暮らす仲間であること / 違和感を感じる力
1月11日
 

こどもの視点に立ち続ける保育実践

03

スウェーデンの保育実践から学ぶ

講師:巽朝菜 / 全4回・各40分 / 7月配信開始

本講座は、スウェーデン在住の巽朝菜氏が現地から四季折々の内容で配信していただきます。巽氏は、こどもの権利や自然教育を現地の保育現場で学びながら、「こどもの視点に立ち続ける」とは具体的にどういうことなのかを発信し伝え続けている実践者です。現地から、日々の実践や仕組みを学びます。

 

スウェーデンは、親の育児休業やこども医療、児童手当など、家族福祉制度の充実やこどもの権利に基づいた幼児教育を実践するモデルとして世界から注目されています。しかし、初めから高い水準の社会制度や教育があったわけではありません。今日のスウェーデンの幼児教育があるのは、こどもに関わる親やその周りで働く職員たちが、先例がないにも関わらず自分たちが信じる「こどもの視点」に立ち、それを貫き改革に努めてきた経緯があります。

 

今もなお改革の途上で、「こどもの視点で考えて」や「考えているだけじゃだめ、声に出して」など、現場から聞こえてくる言葉からよりよい保育を求め、模索しているといいます。私たちの日々の視点や言葉、関わりから、こどもの権利は守られ生まれてくるのです。難しく考えることはありません。私たちと一緒に学びましょう。

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​巽 朝菜(たつみ あさな)

日本 / スウェーデン保育士。18歳で単身1年半海外に働きながら滞在。路上で暮らすこどもたちに出会い、こどもの専門職を志す。日本でこどもの発達と心理療法を習得。2017年、スウェーデンの自然保育プレスクールに就職。幼児教育機関や自然学校で講演し、自然環境教育とこどもの権利の保育実践を積極的に推進。

講座
内容
配信日
01 私の勤めているプレスクールでの保育実践
【自然環境教育実践 夏編 自然享受権、森で迷ったら】スウェーデン人のこども観と子育て / プレスクールの1日 / 野外教育について
7月27日
02 こどもの視点に立って考えた保育実践
【自然環境教育実践 秋編 風と実】「こどもの視点」とは? / こどもの権利と民主主義という土台 / こどもの権利をどのようにこどもたちに伝えているか
10月26日
03 ジェンダーと性教育の取り組み
【自然環境教育実践 冬編 水の循環】保育の中でのジェンダーについて / 園での性教育ってどうしてますか? / こどもの体と心の理解と一致(インテグリティ)について
1月11日
04 こどもの視点に立ち続けるために
【自然環境教育実践 春編 土の循環】園内での具体的な方法 / 保育士同士の関係性や対話の方法 / 新しい目を受け入れる
3月8日
 
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​石倉 知直(いしくら ともなお)

1977年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、角川書店で週刊誌の編集に携わる。2004年に福音館書店に入社。制作課を経て、2005年に「ちいさなかがくのとも」編集部に異動。2011年から編集長を務める。2019年より月刊誌編集部部長。小学生の頃は昆虫少年だった。

絵本の魅力を問い直す

04

絵本はどのような役割を果たしているのか?

講師:石倉知直、松本崇史、内田早苗、鈴木健司、藤田春義

​全10回・各回40分 / 4月配信開始

絵本、なんとなく読んでいませんか?絵本には尽きない魅力が詰まっています。本講座では「絵本とは何か?」という基礎的な問いかけを軸に、読み方や選び方、保育現場での活用方法などを具体的に学びます。絵本は、保育所保育指針に登場します。言葉は、人に気持ちを伝え、自分自身を理解し、人の話を聞くためになくてはならないものです。そして、これがまさに絵本が持つ大きな役割でもあります。

 

第一線で絵本に携わっている講師陣をお招きして、いまさら聞けないこと、「先輩に教えてもらったけどこれってどう?」「なんだかうまく絵本を楽しめてないなぁ」などの疑問にお答えします。もっと自由にこどもと絵本を楽しむことができるようになる。これが本講座の狙いです。

 

現在、絵本は子育てに欠かせない存在になりました。そして保育現場では、絵本はさまざまな役割を担っています。物語や想像力、言葉を育む。イメージや気持ちの共感や共有、関係を取り持つ役割。知らない世界に出会ったり、思考力や好奇心を培う。あるいは、文字の読み書きや読解力を養うため……などなど。保育現場において、絵本はあって当たり前なほど身近で、多様な役割を果たしています。だからこそ絵本を今一度学び、絵本だからできることを見つめ直しませんか?

講座
内容
講師
配信日
01 絵本の基本① 絵本てなに?
絵と言葉でつくられた本 / 読むということについて / 絵本がもたらす喜び
石倉知直
4月20日
02 絵本の基本② 1冊の絵本ができるまで
絵本をつくる時に大切にしていること / こどもに選ばれる絵本とは / 今絵本にできること
石倉知直
5月18日
03 絵本の基本③ 絵本の歴史を知ろう
誰が絵本を発明したの? / 「こどものとも」の成り立ち / 絵本を読み継ぐこと
石倉知直
6月15日
04 絵本の選び方① 保育における絵本の役割
こどもを通して絵本を見ること / 絵本はどんな力を育てるのか? / 園で読むということの意義
松本崇史
7月20日
05 絵本の選び方② 赤ちゃん絵本の現在と選び方
赤ちゃん絵本で大切なこと / 赤ちゃんは何を楽しむのか? / 選ぶ時の考え方と視点
内田早苗
8月17日
06 絵本の選び方③ 幼児の絵本の選び方
絵本の力を使って、想像力を育て表現することの意義 / こどもの気持ちを捉える絵本を見つける方法 / クラスや園での絵本の環境
松本崇史
9月21日
07 読み聞かせどうしてる?① 絵本の読み方基本編
絵本ってどうやって読むの? / 持ち方、めくり方、読み方のコツ / セリフの声や歌ってどうすればいい?こどもの話って聞く?
鈴木健司
10月19日
08 読み聞かせどうしてる?② 絵本の魅力を引き出す技術
目的によって読み方は変わる / こどもを置き去りにしない方法 / 絵本の楽しみ方の幅を広げる技術
鈴木健司
11月16日
09 絵本と育児支援① 絵本による育児支援の方法
保護者と絵本を楽しむ方法 / 日常的に育児支援をする方法 / 乳児における絵本の意義
藤田春義
12月21日
10 絵本と育児支援② 家庭で絵本を読むことの大切さ、保護者への伝え方、勧め方
読み方がわからない保護者へのアプローチ / 「まちよみ」の提案 / 絵本だからことできること
内田早苗
1月18日
 

こどもの生活を支える道具 おもちゃを学ぶ

05

おもちゃを通して、こどもを知る

講師:藤田春義 / 全12回・各40分 / 4月配信開始

見たい、聞きたい、触りたい。その意欲が遊びの原動力になります。意欲の対象は、こどもの身の回りにある環境です。生活用具、電子機器類、自然物、こどものために用意したおもちゃなど、すべてです。生まれて間もない赤ちゃんが外界を知るのは、触れること、聞くことから始まります。お母さんに抱かれること、おっぱいを吸うこと、あやす声を聞くこと、家族の話し声などです。そして、見ることによって周囲の状況を知るようになります。本講座は、こども自身が身の回りのものに意欲を持って関わり、世界を知ること。そして、遊びを通して自分を知るプロセスを丁寧にたどりながら、乳幼児期における意欲と遊び、それを支えるおもちゃについて学びます。こどもの遊びとおもちゃについて筋道立てて学ぶ機会は非常に少ないです。どうぞこの機会を生かしてください。

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藤田 春義(ふじた はるよし)

1954年秋田県生まれ。むかわ町にて保育の仕事を6年余り経験し、その後、札幌第一こどものとも社に勤務。1996年に絵本とおもちゃの専門店「ろばのこ」を立ち上げ、育児教室を開催してきた。北翔大学短期大学部非常勤講師。札幌国際大学非常勤講師。 ​

講座
内容
配信日
01 基本の考え方 自発的な活動としての遊びについて
こどもが遊ぶとはどんなこと? / 環境や道具が大切な理由 / 遊んでいるこどもとの関わり方の基本
4月6日
02 乳児と遊び 生後6カ月くらいまで
赤ちゃんは聞くこと、見ること、触れることが遊びの始まり / 望ましい環境と道具を考える / この時期の赤ちゃんとの関わり方
5月4日
03 乳児と遊び 這い這い、一人座りができる時期の赤ちゃんと遊び
手を使うこと、移動することが遊びを広げる / 触れる素材、おもちゃの性質が意欲を高める / 言葉を介して遊びに関わる方法
6月1日
04 乳児と遊び 歩き始めから
歩くことを促す環境、道具と遊び / 指、手の動きを促す環境、道具と遊び / こどもに興味や関心に対応する関わり方
6月22日
05 乳児と遊び できることが増えていく喜び
初めてのものに出会う恐れと意欲 / 押したり、引っ張ったり、手の動きを促す手作りの道具やおもちゃ / 言葉による伝え合いが十分ではない時期の関わり方
7月6日
06 2歳からの遊び 挑戦する気持ちと環境や道具
いろいろなものを並べる遊び / 細かな指、手の動きにより紐通しができるようになる / 最後までやり遂げようとする
8月3日
07 2歳からの遊び 生活の様子を遊びに
ごっこ遊びは憧れの場面を再現する遊び / 環境の準備、使いやすい道具の選び方 / 基本的な援助の仕方
8月24日
08 3歳からの造形的な遊び 模様をつくる
色を楽しむ模様遊び / 工夫を凝らすおもしろさを楽しむ模様遊び / 作品の展示方法
9月7日
09 3歳からの構成遊び イメージした形をつくり出す
構成遊び材料としての優れたおもちゃの資質 / イメージを形にできる喜び / 作品活用、展示方法
10月5日
10 3歳からの積み木遊び イメージを協同してつくる
積み木遊びの奥深さ、法則性のある積み木を使う理由 / イメージしたものをつくる環境 / 協同してつくるために必要な力
11月2日
11 3歳からのごっこ遊び 丁寧な再現遊びを支える
暮らしの1コマを再現する遊びに必要なもの / 絵本の場面を再現する遊びに必要なもの / 協同の力を使って遊ぶ時の援助の方法
12月7日
12 野の遊び、庭の遊び
身近な動植物と親密になる方法 / 自然事象を保育に取り込む方法 / こどもたちと地図づくり
1月11日
 

伝承のわらべ唄講座

06

わらべ唄を園の文化にしていこう

講師:藤田春義 / 全11回・各40分 +わらべ唄実演動画 / 1講座40分 / 4月配信開始

今年度も伝承のわらべ唄講座を開催します。配信方法が変わり、講座のほかに各わらべ唄の短い動画も見ることができます。講座を聞き、一つひとつの唄を繰り返し視聴しながら、実践に身につけることができる講座になります。すでに取り組まれている園やこれから取り組みたい園にとって、園全体で共有しながら学べる内容になっています。

 

福音館書店母の友編集部編の『「わらべうた」で子育て 入門編』と『「わらべうた」で子育て 応用編』の2冊は、岩手県遠野市の阿部ヤヱさんが伝えた伝承のわらべ唄、人を育てる遊びが丁寧に紹介されています。ただし本を読むだけでは実践に結びつきません。わらべ唄を保育実践の中で残し、次世代へつないでいけることを目的としています。一緒に学んでいきましょう。

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藤田 春義(ふじた はるよし)

1954年秋田県生まれ。むかわ町にて保育の仕事を6年余り経験し、その後、札幌第一こどものとも社に勤務。1996年に絵本とおもちゃの専門店「ろばのこ」を立ち上げ、育児教室を開催してきた。北翔大学短期大学部非常勤講師。札幌国際大学非常勤講師。 ​

講座
内容
配信日
01 人を育てるわらべ唄 声を出す遊び
わらべ唄がどのように伝えられてきたか / こどもの成長と発達を促すわらべ唄 / わらべ唄の3つの原則
4月20日
02 体の動きと気持ちの育ちを促す遊び 七つの芸
七つの気持ち / 生きるための基本 / 遊びを通して育つ
5月18日
03 大切に伝えられたおむつ替え
一番大切なおむつ替え / 人として大切な羞恥心を育む / 大切にされていることを感じること
6月15日
04 寝返りから歩行までを促す遊び
歩行までの発達の順を確認する / 節目節目で成長を喜ぶ / 第一発見者を保護者にする
7月20日
05 赤ちゃんとのやり取りを遊ぶ
赤ちゃんとのやり取りを楽しむ / 初めての会話を楽しむ / 子守唄
8月17日
06 叱ってとめる唄、意地を持たせる唄、身近なものへの呼びかけの唄
していいこと、悪いことがあることに気づかせる / 意地を持たせる / 身近なものとの関わりを楽しむ
9月21日
07 体を大きく動かす遊び
体を動かすことを楽しむ / 仲間と楽しむことを体験する / 気持ちを合わせる遊び
10月19日
08 にらめっことじゃんけん遊び
にらめっこは勝ちたい気持ちが我慢する力になる / じゃんけんはルールを守る始まり / 勝ってうれしい負けて悔しい遊び
11月16日
09 手遊び唄
手、指を使って遊ぶと頭の動きがよくなる / 動作にも唄にも意味がある / 仲間とやるから楽しい
12月21日
10 仲間と楽しむ遊び唄
やり方を教えたり教えられたりして数人で行うわらべ唄 / 勝ったり負けたりして心が強くなる / 勝ちたいので、我慢・努力・勇気を使う
1月18日
11 自然への呼びかけの唄とはやし唄
自然への呼びかけで唄が育つ / はやし唄で知恵が育つ / すべてのことは人との関わりから学ぶ
2月15日